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DATA . 2022.1.6

Nakamura’s STORY Vol.06

Nakamura Hiroki

Nakamura Hiroki

自転車操業から脱出したい!単価アップ大作戦

人を雇用する場合、会社としてきちんとした体制づくりが必要だと考えた僕は、
会社の理念やルールを作りました。

とにかく「人」を大切にすること。
給与もがんばったら、がんばった分だけきちんと還元したいし、誕生日にはケーキを買ってみんなでお祝いしたい。
フリードリンク・フリーお菓子棚を設けて楽しく働いてもらいたい。自分が働きたいと思える会社にしたい。
そう思いながらさまざまな制度を作りました。

そしてスタッフの入社日。今でもあのときのシーンは鮮明に覚えています。
初めての会社で初めての雇用、僕は誰よりも緊張していたのです。

「こんな小さな会社に入社してくれてありがとう。」心からそう思いました。

しかし、予想していた現実が訪れます。
会社のお財布事情がかなり厳しい……

低単価ながら安定した受注があったので、売上が立たないということはありません。
しかし、経費を払い、スタッフの給料を払ったらプラスマイナスゼロ。
当然、僕の給与は1円もありませんでした。

「一体何のために働いているのだろう……」日々そんなことを考えながら働いていました。

どんなにお財布事情が苦しくても、自分の給与がとれなくても、
人を大切にすると決めたので無理な残業はさせたくありません。
だから溢れかえった仕事は全部、夜な夜な自分で片付けていました。
給与ももらえない、休みもとれない、そんな日々が長い間続いたのです。

そんな忙しい日々ではありましたが、相変わらず自社のホームページを更新することは怠らず、
その甲斐あってか受注量も増えてきました。
しかし、相変わらずの低単価。作って納品、作って納品の日々です。

僕自身も疲れ切っていたので、クオリティ自体もなかなか上がらずにいました。
でも低単価を脱却しなければいつまで経っても自転車操業。
そこで単価アップ大作戦を考えたのです。

「価格で勝負したく無い。制作実績にも自信が無い。
制作実績ではなく他の部分で信頼を得る必要がある」
そう思った僕は、ふと自分の経歴に目をつけます。
幸い僕は普通の20代が経験できないようなことを経験していて、そのストーリーは波乱万丈。
これらを全面に出すことでお客さんに共感してもらい、あわよくば応援してもらおう、そう思いプロフィールページを作り込んだのです。

商品ではなく「人」を全面に押し出す作戦。
するとその作戦が当たり、単価を上げてもきちんと受注できるようになったのです。


会社として環境を整える

仕事は、どんどん受注できるようになってきました。すると人手が足りなくなります。
依然僕の給与はほとんど取れていない状況にもかかわらず、新たに採用することになりました。

この頃の僕は、自分の給与が取れるようになると人を雇い入れ、給与がとれなくなり、
また取れるようになると人を雇い入れという謎のループを繰り返していました。

そんなある日、ホームページを作りたいと問い合わせがあり、いつものように打ち合わせをしたときのこと。
その方は自社でテナントビルを持っていて「1階が空いているから来ない?」と誘われたのです。
ちょうど今の事務所が手狭になってきたところで、価格も安く駐車場も確保できそうだったので引っ越しを決めました。

相変わらず受注も順調に増え、事務所も大きくなったことで新たに2人入れることを決めます。
その中で、自分の給料も不安定ではありましたが次第にとれるようになってきました。

経理業務や労務も僕が行っていたのですが、
打ち合わせをして制作をして会社の仕事もしていた僕はさすがに手一杯になります。
そこで経理も雇うことになり、ついに会社らしくなってきました。


お金がない!会社維持のために必死になる社長

事務所の家賃も上がり、人も増え、毎月出ていく経費も上がってきました。
そこで僕はお金のことが心配になり、銀行に300万円の融資のお願いしたのです。
給与をもらっていなかった僕にとって、300万円は大金。
それでも有難いことに融資を受けることができて安心!と思ったのも束の間。

ある日、経理スタッフから「なかむらさん、お金がありません!」と言われたのです。
ついこの間300万円もの大金を借りたばかりで、半信半疑で通帳を見ました。
すると、確かにお金がない!会社が潰れる!その瞬間、僕は血の気が引いたのです。

それもそのはず、膨らんだ人件費、家賃も高くなり膨らんだ経費。
このままでは、スタッフが職を失ってしまうかもしれない。
そう思った僕はスイッチが入りました。

睡眠時間を削り、休むことなく働き続けました。
お金がないことをスタッフに察知されると不安にさせてしまうと思い、
スタッフの前では平然とした態度をとり、スタッフが帰ったら明け方まで仕事をする毎日。

この間の記憶はほとんどありません。もう、とにかくがむしゃらに働きました。
幸いにも少しずつ制作単価が上がっており、納品もスムーズに行ったためしばらくするとまとまったキャッシュが入ってきました。

そのおかげで潰れるスレスレのところで命拾いしたのです。
ピンチを乗り切った後、ふと疑問に思いました。
一体自分は何のためにがむしゃらに働いているのだろうか?
もっと言うと、何のために会社を維持しようとしているのか。

「人を大切にする会社」としてこれまでやってきたのに、スタッフには遅くまで過酷な労働をさせ、
給与も思うように上げられない、賞与も出せない。
「全然人を大切にできていない」僕は日々自問自答を繰り返し、自分を責め続けるようになりました。

「会社を辞めたい」「会社を辞めたい」「会社を辞めたい」と
毎日念仏のように唱えていたのです。

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