自己理解

「自分の取り扱い説明書」が今の時代に必要な4つの理由

written by natsuki

キャリア支援の現場で、「自分の取り扱い説明書を作りましょう」とお伝えすることが、ここ数年とくに増えました。

仕事のスキルマップでも、自己分析シートでもなく、もう少し優しい「自分のためのメモ」のようなものです。なぜいま、この説明書が必要なのか。4つの背景を共有します。

1. 選択肢が、増えすぎている

副業、フリーランス、転職、独立、複業、地方移住、海外暮らし。働き方も生き方も、ひと昔前と比べてものすごく多様化しました。

選択肢が増えるのは喜ばしいのですが、軸がない状態で全部見比べてしまうと、何を選べばいいか分からなくなります。「自分はどう働きたいか」「何を大事にしたいか」を言葉にしておくことで、選択肢の海で迷子になりにくくなります。

2. ライフステージの変化が、大きい時代

とくに女性は、結婚、出産、育児、介護など、人生の節目で働き方を見直す機会が何度もあります。男性も、子どもの誕生やパートナーの仕事変化に合わせて、自分の働き方を考え直すことが増えてきました。

そのたびに、「自分はどうしたいのか」を一から考え直すのは大変です。取り扱い説明書を持っておくと、どんなライフステージでも、それを土台に判断していけます。

3. 他人の価値観に、流されやすい

SNSを開けば、他人の華やかな生活、成功事例、おしゃれな日常が、毎日無限に流れてきます。情報量は増えているのに、心はなぜか疲れていく時代です。

他人の価値観に押し流されないためには、「自分にとって心地いいペース」を、自分の言葉で持っておく必要があります。みんながキラキラしていても、自分のペースは自分のものでいい、と思える内側の足場が、いまほど大事な時代もないと感じます。

4. 正解が、もう用意されていない

かつては、いい大学を出て、いい会社に入って、結婚して、家を建てて、というモデルが正解として共有されていました。でもいまは、その「正解」そのものが揺らいでいます。

「自分にとっての正解」を、自分で選んでいく時代です。だからこそ、その判断のものさしを、内側に持っておくこと。それが、自分の取り扱い説明書の役割です。

取扱説明書は、自分への手紙のようなもの

取り扱い説明書というと、業務マニュアルみたいに思われるかもしれませんが、もっとずっと優しいものです。

「私はこういうときに元気になる」「これが続くと疲れる」「大事にしている言葉はこれ」。今日の自分から、明日の自分への手紙のような感覚で、書き留めていきます。これが、選択や迷いが続く時代を、自分らしく歩いていくための小さな道しるべになります。

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