自分は何を信じて、働いているんだろう
written by 中村 弘樹
朝から晩まで働き続けていると、ふと「自分は、何のためにこの仕事をしているんだろう」と立ち止まる瞬間があります。
これは、僕自身も何度もくぐってきた問いです。今日は、その問いをそっとそばに置いておくと、なぜ仕事が長く続けられるのか、という話を書いてみます。
働く理由が言葉になっていないと、外に依存する
働く理由を、ちゃんと言葉にできているでしょうか。
言葉になっていないと、人はどうしても外側の評価に頼りやすくなります。お客さまの反応、売上の数字、まわりの評判。これらが順調なときはいいのですが、関係性や状況が少しでも変われば、自分の軸そのものが揺らいでしまいます。
外側の評価は、思っているよりもろい
ここでむずかしいのが、外側の評価ほど自分を支えてくれているように感じられる、ということです。
でも本当は、外側の評価ほどコントロールできないものはありません。お客さまの気分、業界のトレンド、社会の関心。どれも自分以外の要素で動きます。これに自分の働く意味を預けていると、ふとしたときに、足元が崩れる感覚に襲われます。
僕を支えてくれた、二つの信念
では、内側に何を持っておけばよいのか。僕自身、二つの信念に何度も助けられてきました。
ひとつは、自分より努力している人がたくさんいる、という事実。これは、自分を奮い立たせるためというより、「まだやれることがある」と落ち着けるための感覚です。もうひとつは、まだ見たことのない景色がある、という期待。先が真っ白だからこそ、もう一歩進んでみたくなる気持ちが残ります。
意味があると、人は遠くまで歩ける
マラソンでもよく言われることですが、ただ「走れ」と言われ続けると、人は5kmも持ちません。でも、走る理由が自分のなかにあれば、42kmだって走れる。仕事も、まったく同じだなと感じます。
働く意味は、誰かが用意してくれるものではなく、自分のなかで小さく言葉にしておくものです。これがあるかないかで、走れる距離はずいぶん変わります。
「何を信じて働いているか」を、言葉にしておく
結局のところ、働く理由とは「自分は何を信じているか」です。
誇張する必要はありません。短くて、自分にとって本当のことであれば十分です。それを胸の内ポケットに入れておくと、調子が良いときも悪いときも、足元がぶれにくくなります。経営者としてもデザイナーとしても、僕はここを何度も何度も言語化し直しながら、仕事を続けています。