営業職の求人に応募が集まらない場合は?
営業職の求人を出しても、思うように応募が集まらない。
そのような悩みを抱えている会社もあるのではないでしょうか。
営業職は、会社にとって売上や顧客との関係を支える重要な仕事です。一方、求職者からは仕事の負担や厳しさを警戒されやすい職種でもあります。
「厳しいノルマがあるのではないか」
「毎日遅くまで残業するのではないか」
「成果が出なければ収入が大きく下がるのではないか」
「外回りばかりで体力的にきつそう」
「上下関係の厳しい体育会系の職場ではないか」
求人票に詳しい情報がなければ、求職者は自分が持っている営業職のイメージを当てはめて判断します。
営業職の採用では、華やかな魅力だけを伝えるのではなく、求職者が感じている不安に具体的な情報で答えることが大切です。
営業職の「ハードルを下げる」とは、仕事を簡単に見せることではない
営業職への応募を増やすために、「未経験でも簡単」「誰でも活躍できる」と書くことがあります。
しかし、実際には顧客との関係づくりや目標管理が必要な仕事を簡単に見せてしまうと、入社後のミスマッチにつながります。
ハードルを下げるとは、仕事を実際より楽に見せることではありません。
分からない部分を減らし、求職者が「これなら自分にもできるかもしれない」と判断できる材料を示すことです。
たとえば、「未経験歓迎」と書くだけでなく、次のような情報を加えます。
- 入社後、最初に覚えること
- 一人で顧客を担当するまでの期間
- 先輩への同行回数
- 商品知識を学ぶ研修の内容
- 商談で使用できる資料やマニュアル
- 困ったときに相談する相手
- 個人で担当する範囲と、チームで支援する範囲
- 未経験で入社した社員が、どのように仕事を覚えたか
会社では当たり前になっている教育方法も、求職者にとっては大きな安心材料になります。
ノルマや残業は、曖昧にせず実態を伝える
営業職を検討している人が気になる情報の一つが、目標やノルマです。
ノルマがない場合は、単に「ノルマなし」と書くだけでなく、売上目標をどのように設定し、何を評価するのかまで伝えると実態が分かりやすくなります。
たとえば、次のような内容です。
- 個人目標とチーム目標のどちらがあるか
- 売上以外に、顧客対応や提案の過程も評価するか
- 新規営業と既存顧客への対応の割合
- 電話や訪問の件数目標があるか
ノルマがある場合も、隠すのではなく、どの程度の目標なのか、達成のために会社がどのような支援を行うのかを伝えます。
残業についても「ほとんどありません」だけではなく、月平均の時間、繁忙期、商談後の事務作業を行う時間帯などを具体的にします。
残業が発生しやすい理由まで分かれば、求職者は自分の生活と両立できるかを判断しやすくなります。
収入の変動と評価の仕組みを具体的にする
営業職では、固定給に加えて、成果に応じたインセンティブが設けられていることがあります。
求職者にとって、成果が収入に反映されることは魅力になる一方、「売れなければ生活できないほど収入が下がるのではないか」という不安にもなります。
求人票では、次の点をできるだけ具体的に示しましょう。
- 固定給と変動給の内訳
- インセンティブが発生する条件
- 売上が収入へ反映される時期
- 未達成の場合に固定給へ影響するか
- 試用期間中の給与
- 実際の給与例と、その前提となる経験や成果
- 昇給や評価を見直す時期
高い月収例だけを目立たせるのではなく、どのような働き方や成果によってその金額になるのかを示すことが大切です。
求職者が現実的な収入を想像できれば、入社後の認識のずれも小さくなります。
外回りは、回数だけでなく一日の動きを伝える
「営業職」と聞くと、一日中外を回り続ける仕事を想像する人もいます。
しかし実際には、会社によって働き方が異なります。
訪問営業が中心の会社もあれば、オンライン商談が多い会社、既存顧客へのフォローが中心の会社、店舗やオフィスで提案を行う会社もあります。
求人票には、次のような情報を入れてみましょう。
- 外回りは週に何日程度あるか
- 一日に訪問する件数
- 担当する地域
- 移動に社用車を使うか
- 直行直帰ができるか
- オンライン商談との割合
- 新規顧客と既存顧客の割合
- 飛び込み営業やテレアポの有無
- 見積書作成など、社内で行う仕事の割合
さらに、実際の一日の流れを時間とともに紹介すると、求職者は働く姿を具体的に想像できます。
「外回りあり」と一言で書くよりも、仕事の範囲と負担が伝わりやすくなります。
職場の人物像と温度感を言葉にする
営業職への不安は、仕事内容だけではありません。
「営業部は上下関係が厳しそう」「数字を競わされそう」「勢いのある人でなければ馴染めなさそう」と、職場の人間関係を心配する人もいます。
そこで、営業チームで働く人や日常の雰囲気も伝えます。
ただし、「アットホーム」「風通しがよい」といった抽象的な言葉だけでは、実態を想像できません。
たとえば、次のような具体的な情報に変えます。
- 営業担当は何名で、どのような年代の人がいるか
- 個人で競う職場か、チームで協力する職場か
- 朝礼や営業会議はどのくらいの頻度で行うか
- 商談で困ったとき、誰へ相談できるか
- 上司は数字だけでなく、どのような行動を見ているか
- 昼食や休憩は、それぞれ自由に取っているか
- 仕事中は会話が多いか、集中して静かに働く時間が多いか
「明るい社員が多い」ではなく、普段どのように関わっているのかを伝えることがポイントです。
職場の温度感が分かれば、求職者は自分がその中で働けそうかを判断しやすくなります。
営業経験だけでなく「商品を好きになれるか」を見る
営業職の採用では、営業経験、コミュニケーション能力、行動力などが重視される傾向があります。
もちろん、これらの経験や能力は大切です。
一方で、長く力を発揮してもらうためには、その人が自社の商品やサービスをどう感じているかも重要です。
自分がよいと思えないものを、目標のためだけに勧め続けることは、営業担当者にとって負担になります。
反対に、商品を実際によいと思い、「この人にも役立つかもしれない」「必要な人に知ってほしい」と感じられれば、商品の魅力を自分の言葉で伝えやすくなります。
顧客の悩みを聞き、その人に合う使い方を考えることも、単なる販売ではなくなります。
営業担当者にとっては無理に売り込む感覚が少なくなり、顧客にとっても、商品のよさを理解している人から提案を受けられます。
会社にとっても、商品への納得感を持って働ける人は、仕事を続ける意味を感じやすくなるでしょう。
求人票で、自社製品の魅力を伝える
営業職の求人票では、働く条件や仕事内容は詳しく書かれていても、「何を、なぜ売っている会社なのか」が十分に伝わっていないことがあります。
商品名やサービス名だけでなく、次のことを言葉にしてみましょう。
- どのような顧客の悩みを解決する商品なのか
- 商品が生まれた背景
- 開発や提供で大切にしていること
- 他社の商品との違い
- 顧客から喜ばれていること
- 営業担当者自身が感じている魅力
- 会社がこれから商品を通して実現したいこと
営業職を募集することは、販売する人を探すことだけではありません。
会社が大切に育ててきた商品を理解し、その価値を必要な人へ届ける仲間を探すことでもあります。
商品への思いを具体的に伝えることで、給与や休日といった条件だけでなく、「この商品を扱ってみたい」という理由で応募する人と出会いやすくなります。
Think for Designでは、経営者や営業担当者へのヒアリングを通して、求職者が不安に感じる情報を整理するとともに、社内では当たり前になっている商品や会社の魅力を見つけます。
営業職の求人に何を書けばよいか分からない、自社製品の魅力を採用へ生かしたいという場合は、現在の求人内容や社員の声を整理するところからご相談ください。