人に任せる仕事と、会社に残す情報の分け方
一人が何役も担う小さい会社では、仕事もお客様との関係も人につきます。強い人に頼れるのは強みですが、その人が抜けた途端に会社が止まるのは避けたい。その人の技術や関係は任せ、データの場所や判断の理由は会社に残す。その分け方を考えました。
一人が何役も担う小さい会社では、仕事もお客様との関係も人につきます。強い人に頼れるのは強みですが、その人が抜けた途端に会社が止まるのは避けたい。その人の技術や関係は任せ、データの場所や判断の理由は会社に残す。その分け方を考えました。
面談で希望を聞いたあと、会社の返し方は三つあります。その仕事を任せる。任せられない理由を伝える。条件と期日をつけて、いつまでに何を身につけてほしいのかを伝える。三つのどれかを返すと何が変わるのかを、社員八人のデザイン会社の作例で書きました。
新しい話が来るたびに判断が社長へ上がってくるのは、経験不足のせいだけではないと思っています。二十文字ちょっとの一文が手元にあるかどうかで、任せられる範囲は変わります。
本人に気づいてほしいから言わない。育てる側の作法に見えて、中身を開けると別のものが混ざっていました。答えを渡すことと材料を渡すことの線引きを、広報担当を育てる作例で書きました。
評価制度を十数年で何回も作り直しました。誰にも嫌われない基準になった一回目と、理想が高すぎた二回目。制度を形にしたのは、正しい形を探した時間ではなく、作り直した回数のほうでした。
人が育つ場は、研修の予定表よりも先に、受けると決めた仕事の中にあります。やったことのない工程がひとつ入った一件を、自分で抱えてしまうか、誰かと一緒にやるか。案件の選び方と人の育ち方について書きました。
資料を読む時間や、言葉を探している時間は、外から見ると空いて見えます。だから、そこへ声がかかります。予定が入っていないことと、その時間が空いていることは別だという話を、三人のデザイン事務所の作例で書きました。
持ち味が生きるかどうかは環境で変わります。ただ、配置を動かしても、本人が自分の持ち味を知らないままだと同じことが起きます。面談で点数ではなく見えた場面を渡す進め方を、運送会社の配車担当の作例で書きました。
値上げのお知らせを任された広報担当の手元に、価格表とお詫びしかないと、文面はお詫びで埋まります。書く前に経営者へ聞く四つの質問と、店頭や営業に先に文面を渡す順番を、菓子メーカーの作例でまとめました。
新しい道具や決まりごとを入れるとき、何をやめるかを一緒に決めていないと、決めることが全員ぶん増えていきます。設計事務所の作例で、道具を入れる話と同じ場で、やめるものとその伝え方まで決める進め方を書きました。「これ、やめませんか」と言える人の話もしています。